2025.09.25
その後の進捗(一歩、踏み込んだ遮熱対策の取り組み(露地編))
朝晩が涼しくなり、早かった梅雨明けからの猛暑がようやくひと段落をしてきました。本日は、8月1日に報告しました事例の進捗を報告いたします。

従来からの白黒マルチに加え、チューブと自作装置による潅水やソルゴーの日除けをされた明日葉の状況は以下の状況で推移しました(同一の日付ですが、順に作業しており、畝は異なります。)。



ソルゴーを刈り取り、畝の雑草を除去すると、明日葉の株が確認できました。生産者さん曰く、期待以上の越夏率とのことです。一見するとこれでよいのかと思うところですが、昨年の秋の状態と比べると、確かに取り組みの十分な効果があったことがわかります。

気温も涼しくなり、順調に生育が進んでいます。また、地上部が枯れていても、地下部の状態が良ければ新芽が芽吹いてくるそうです。晩秋の収穫を楽しみにされています。ソルゴーからこぼれたタネが発芽していますが、越冬は難しいと思います。なお、こぼれタネからの発芽を避けたい場合は、出穂後にタネが充実する前に穂の刈取をしてください。

また、ソルゴーがバンカープランツの役割を果たし、アブラムシをはじめとした害虫が明らかに少ないという副次的な効果も得られたそうです。ナス栽培における障壁栽培の事例は知られていますが、ほかの作物でも検討してみる価値があると思われました。



昨秋に、越夏率の課題のご相談を頂いてから、春先の播種にはじまり、約1年近くの実証にご協力を頂きました。改めて、この場を借りて、御礼を申し上げます。