2025.06.02
ペーパーポットの活用による省力化、栽培安定(カボチャ育苗)
春先から初夏は気温が低めに推移した地域も多かったようですが、いよいよ6月に入りました。梅雨入りの声も各地から聴こえてくるようになりました。さて、本日は2025年3月18日に紹介しました「ペーパーポットの活用による省力化、栽培安定」のカボチャでの取り組みを紹介します。
毎年、カボチャ(品種:グラッセ)の栽培をされている生産者のもとで、ペーパーポットV4を試験的にお試しいただきました。通常は72穴のトレーを使用されて育苗されています。播種日は4月6日、写真は4月18日の様子です。


ペーパーポットは、根鉢を形成しなくても植え付けが可能なため、約1週間遅らせた4月12日播種されました。4月18日の段階では発芽をはじめた状態です。

その後も、順調に育苗進み、4月27日に定植されました(育苗日数は16日)。苗の写真は、定植翌日の4月28日の写真です。写真のとおり太くて、健全な根が出ていました。1週間播種が早いセル苗よりは、少しステージは小さい状態です。セル苗はやや葉の黄化が見られました。なお、育苗する際のポイントは、「セル苗よりペーパーポットは潅水量を増やしたほうがよい」そうです。



今回の検証では、当初の想定通り、
①育苗期間の短縮、②育苗面積の省スペース化、③健全な苗の育苗、④スムースな定植作業
の確認ができました。春先の低温リスクの回避、水稲育苗との作業やスペースの分散などとしても有効な技術として期待ができそうです。定植後の状況については、次回、ご紹介します。