2025.05.19
ドローンによるヘアリーベッチ播種の実証②
前回、お伝えしたとおりドローンによるヘアリーベッチの播種は無事に終えることができました。今回はその後の生育状況をお伝えします。本来、滋賀県におけるヘアリーベッチは10月播種が播種目安ですが、今回は圃場やドローン散布日程の関係で、11月13日になりました。少し排水が悪い圃場でどの程度まで生育ができるのかも含めての確認となりました(長くなりますが、ぜひ、最後までご覧ください)。

覆土を行わなかったため心配しておりましたが、無事に発芽していました。播種後から1週間過ぎたころから気温が下がりはじめました。


約2か月が経過し、若干、生育は進みました。本格的な寒さが訪れたため、葉はアントシアンがみられます。


まもなく3月を迎えますが、例年より気温が低く推移しています。新葉も展開はしていますが、ほとんど変化はありません。


この1ヶ月で生育は一気に進みましたが、目標としている全面被覆や生育量の確保は難しそうです。


気温の上昇とともに桜も開花し、この1週間でも生育は進みました(隣接する圃場への影響がでないよう圃場の周囲には播種をしていません)


水稲の作付けも控えているため、4月9日にすき込んで頂きました。生育量が十分に確保できなかったため、今回の実証では、①肥料削減、②土壌の物理性改善、③土壌の肥沃度・保肥力の増加などの効果は残念ながら得られませんでした。

今回の実証の反省点として、
①ドローン播種による作業性など効果が体感できた
②覆土を行わない場合は、5kg/10aの多めの播種が好ましい
③播種を10月に確実に行い、生育量を確保する必要がある
近年の気候変動や将来を見据えた経営にには、緑肥を通じた土づくりは必要性が高まっており、引き続き、次年度も実証を行いたいと考えています。
【参考】